■ 太陽光パネルは「相続財産」になるのか?

太陽光パネルを設置している住宅や土地を相続した際、「太陽光パネルは相続財産なの? 売電収入はどうなるの?」と疑問を持つ方は非常に多くいます。
結論からいうと、太陽光パネルは相続財産として扱われます。
ただし、扱い方はケースによって異なり、
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不動産に付属する設備とみなされる場合
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動産として評価される場合
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売電契約(FIT)の権利が財産価値を持つ場合
など複数のパターンがあります。
まずは太陽光パネルがどのように分類されるのか、その違いを理解することが重要です。
■ パターン1:屋根の上の太陽光パネルは「不動産の付属設備」と扱われることが多い
一般的な住宅の屋根に設置されている太陽光パネルは、建物に固定されており、簡単に取り外せないため、不動産の一部(付属設備)として扱われることが多いです。
そのため、
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建物を相続するとパネルも一緒に承継
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固定資産評価額にもパネル分が含まれることがある
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火災保険の対象も建物とセットになる
といった形で取り扱われます。このように「家と一体」とみなされるケースが最も一般的です。
■ パターン2:太陽光パネルが「動産扱い」になるケース
一方、以下のような場合は 動産(個別資産)扱い になることがあります。
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地面に設置された独立型ソーラー(架台設置型)
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農地に設置されたソーラーシェアリング設備
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メガソーラーなど事業用の発電設備
動産扱いになる場合は、固定資産税の対象にならない ケースもあります(評価方法が異なる)。
ただし、土地との関係、基礎の有無、事業規模などで判断が変わるため、相続時に専門家へ相談する方が安全です。
■ 太陽光パネルの“売電収入(FIT)”はどう扱われる?
太陽光パネルを設置している家庭の多くが、電力会社との間で 売電契約(FIT) を結んでいます。
この売電契約には資産価値があり、
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売電収入が「相続財産」となる
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名義変更が必要
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受け取る収入は相続人に帰属
といった形で承継されます。
🔹 名義変更を忘れるとどうなる?
売電収入は故人の口座に振り込まれ続けるため、金融機関が口座を凍結した際に収入が停止し、手続きが複雑化します。
太陽光発電の相続では
①売電契約の名義変更
②受取口座の変更
③電力会社への承継届出
この3つが必須です。
■ 相続税の評価額に太陽光パネルは含まれる?

はい、評価に影響するケースがあります。
▼ 不動産の一部と扱われる場合
建物の固定資産税評価額に 太陽光設備の価値が加算されることがあります。
新しい住宅ほどパネル価値が反映されやすい傾向にあります。
▼ 売電事業用の場合
売電による収益価値が評価の対象になるケースがあり、相続税評価額が高額になることもあります。
相続税が必要となるかどうかは、太陽光の規模・設備の種類・残存耐用年数なども考慮されるため、事前に把握しておくことが大切です。
■ 太陽光パネルは“負動産” になる可能性もある
相続した太陽光パネルは、必ずしも「資産になる」とは限りません。
以下の場合、逆に 相続人が費用負担を押しつけられる リスクがあります。
🔸 老朽化した太陽光パネル
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発電量が低下
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メンテナンス費用が増加
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交換部品が手に入りにくい
🔸 撤去費用が高額になる
一般的に、太陽光パネルの撤去費用は
数十万円〜100万円超 となることも珍しくありません。
🔸 空き家+太陽光の組み合わせ
誰も住んでいない家の屋根にパネルが乗っていると
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雨漏り
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パネル落下リスク
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保険の未更新
など管理が難しくなります。
相続後に発覚する「見えない負担」を事前に把握しておくことが大切です。
■ 相続した家を売るとき、太陽光パネルはどう影響する?
太陽光パネル付き住宅の売却は、
一見すると価値が上がりそうに思えますが、実際はケースバイケースです。
+ 売却にプラスとなるケース

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パネルが比較的新しい
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売電収入が安定している
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メンテナンス記録が残っている
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パネルメーカーの保証が継続している
− マイナスになるケース

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設置後15年以上経過
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発電効率が落ちている
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屋根の劣化が進んでいる
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撤去費用を懸念される
相続後の売却方針を決める際には、
パネルの状態把握と保証内容の確認 が不可欠です。
■ 太陽光パネルの相続で「まず確認すべきチェックリスト」

相続後にトラブルが起きやすいポイントをまとめました。
✔ 太陽光パネルの設置場所(屋根・地面)
✔ 設置時期・保証書の有無
✔ 売電契約(FIT)の名義確認
✔ 売電収入の振込口座
✔ 撤去費用・老朽化状況
✔ 固定資産税評価額に反映されているか
✔ 保険の対象になっているか
このあたりを整理すると、
相続後のトラブルや費用負担を大幅に防げます。
